【心身養生を考える からだメンタルラボblog】

身体と心へのアプローチを実践しているからだメンタルラボの活動情報や、鹿児島市での活動を地域支援活動を行うこだちの活動情報、身体と心のつながりについてのお話などを掲載しています。

2024年2月みんなのからだ育て講座の終了報告です!

2024年2月11,12日に大阪にて栗本啓司先生をお招きしての”みんなのからだ育て講座”を開催しました!

関西の各地だけでなく、沖縄や九州など全国各地から足を運んでくださる方々もおられ、充実した二日間となりました!

今回の記事は講座の終了報告です。

 

講座について

12日講座1「 社会に適応できる体を育てる 〜転がることを通して学ぶ自制心〜」

こちらの講座は「転がる」動きをテーマとして、転がるという動きの発達的な意味や、そうした動きがいかに心身に影響を与えていくのか、ということを体験しながら学ぶ講座でした。

今回の講座は主に親御さんや支援者などの主に成人の方を対象として実施し、転がる動きについて体験していただきましたが、集中して体験する時間を持てたことで、参加された方からは「ここ最近の自分が子供の体をゆるめようとばかりしていて自分のケアをしていなかった事に改めて気づきました」という声もいただき、子どもたちの発達についてだけ知るではなく、自身の心身とも向き合える充実した時間になっていたように感じました。

そうして自身に目が向き、余裕ができることによって、また体験したことをお子さんに活かしていくための様々なアイデアを考えたり、試行錯誤をしていけるような余力が湧いてくるようにも想像しています。

 

私自身は講座中は細々した作業もあり、出たり入ったりしつつの状況でしたが、ちょうど聴くことができた、転がる動きについての解説のなかでも、これまでの身体発達のお話が更に発展していることも感じ、栗本先生が日々実践を通して理解を深化させ続けていることが伝わってきました。

特にずりばいについての解説は個人的に非常に興味深く、身体の動きというものが出来るようになった無理のない動きを活かして、広がっていくという身体の神秘に触れたように思いました。



色々な転がる動きを通してやりとりをしていくなかで、参加者の皆さんの笑顔も増えていく様子に、心身ともに整っている状態が作られていくのを実感する楽しい時間となりました。

 

12日講座2「 発達障害者の具体的・現実的な支援のために〜からだ育てと社会資源の活用〜」

こちらの講座は栗本先生が実際に発達障害のある方々の相談に応じるなかで見てこられた、からだ育てだけに限らない、より広い視点で社会で生活していける状況を作っていくために必要となる実際的なサポートについて考えていくために、参加されている皆さんの実践や考えていることなどを共有していくという新たな試みでした。

導入として、私も少し自殺予防などのお仕事を通して知った社会資源の情報や利用の工夫などについてお伝えするとともに、奈良県で発達障害などを抱えている方々の就労のサポートとして、全国でもかなり稀有な実践をされているD-PORTの中屋さんからも現代の発達障害のある方の就労事情やその方の持つ力を本当に活かすための就労支援の実践について、お話いただきました。

 

こちらの資料準備についてや時間設定など、色々と改善の余地もあったと感じるところもありましたが、皆さんからも普段の関わりのなかで疑問に感じていることや制度的な課題として感じていたところなどのお話も聞かせていただき、これまでの講座で扱っていた個人内の問題だけではない、より広い社会との繋がりといった視点を持ちながら、サポートを考えていくための選択肢を持つきっかけとなる良い時間になったのではと感じています。

 

こうした個人内だけでない社会という広い視点での話をしていくなかでも、やっぱり基本として、「目の前の個人をしっかりと見る」というお話が重要という点にお話が戻っていくことも、非常に興味深く、色々なことを知りながらも、目の前の人のことをしっかりと知り、一緒に考えていくという視点を持ち続ける大切さを改めて学ばせていただき、講座1,2ともに私自身にとっても学びの多い時間となりました。

 

講座終了後には廣木先生も駆けつけてくださって、久しぶりに会場近くのお店での懇親会も開催。

講座の内容を受けて、お子さんへの対応の工夫のお話から、支援についての様々なお話、今後の講座についての色々なアイデアなどなども出てくるような楽しい時間となりました。

 

11日講座「親子の遊び場」

今回の遊び場はこれまで以上に年齢層が幅広い会となりました。

そうしたなかで、それぞれが個や親御さんと遊ぶ時間もあれば、少しずつ同年代の他の子にそれぞれの子がそれぞれのペースで関心を持ち、触れ合い始めたり、周りの子たちがしている遊びを見て、それを取り入れ始めたりといった変化が見られていきました。

 

こうした子どもたちが安心して自分のペースを守って動いていき、変化が生じていくということは当たり前の変化なのだと思うのですが、なかなかそれが許されないことや、難しい状況というのも家庭や園、学校などで起きやすいのだろうとも思います。

今回は栗本先生の持参してくださった竹とんぼがあり、子どもたちは見ると興味津々な様子で、年齢的に少し難しい子であっても熱心にチャレンジする姿を見せてくれました。そうした姿からは、こうした子どもたちがワクワクしながら、自発的に挑戦してみようとする遊びを用意することの大切さを感じました。

 

最後にサーキットを作って、みんなで遊ぶ時間もありましたが、そうした時間のなかで、年齢が違う子どもたちであっても、周りを見ながらその子なりの入り方でサーキットでの遊びに混ざっていく姿などが見られ、遊びを提供するにあたってそうした要素が増えるように工夫することやそうした変化が起きていくことを信じて待てることも、大人側に大切な意識なのかなと感じました。

参加者感想

こちらでは講座にご参加いただいた皆さまの感想を一部抜粋して掲載します。

講座1について

転ぶを通して身体の動かし方をみたときに、子どもの動きを振り返り、身体の成長段階が影響して、一見不思議??だなと思える動きをしているのだなと栗本先生が実践してくださった上で説明してくださるのですごくわかりやすく確認させていただきました。

本を読んでわかったつもりでいても、実際に自分で動いてみるのとは大違いでした。転がることでわかることがこんなにたくさんあるとは!○○だから△△する、という正解はなく、からだの反射や行動など相手をよく観察することが大事であることを忘れず、一緒に楽しみながら発達を促せたらいいなと思います。

これからは発達のプロセスという観点をもってまずは一緒に楽しむ身体の動かし方をやっていき、少しでも娘や利用者のやりづらさが解消して、生きやすさに繋がれる手立てができる人になりたいと強く思いました。

 

講座2について

座談会では、めったにおうかがいする機会がないところで、お仕事をされている方々のお話をお聴きすることが出来まして、とても刺激を受けました。私が支援の場で目指していることと、同じ方向性だということがわかり、うれしく感じました。

活用できる地域の資源をある程度は知っておくこと、そして何よりも第一に目の前の人のことを直接知ろうとすることの重要性を再認識させていただきました。

親子の遊び場について

このような場、空間がたくさんできればいいなと思いました
安全安心の大切さも再認識です。

栗本先生が用意してくれたストローの竹とんぼを、何回かトライして上手に飛ばすことができました。竹とんぼは年長ぐらいの発達段階とのことで、成長を感じました。

これまで子どもと遊ぶ時には、何かのおもちゃを使いながら遊ぶという形で、体を使って触れ合いながら思いっきり遊ぶ、ということはなかったかもしれません。

講座全体について

改めて講座に通い始めた頃の事を振り返って今の息子と比べると本当に顔つきが変わったし(柔らかくなった)あまり良くない言い方ですが動物から人間になった。と感じています。そして今まではすぐあきらめていた事もねばってやってみる時もでてきました。

ここからは今までの講座全体を通しての感想になりますが、栗本先生のお話は、本当にいつも「なるほど!そういうことだったのか!」と、普段目にしている子供たちの姿と繋がって腑に落ちるお話に溢れていてとても面白くて大好きで、そしてまた頑張ろうとたくさん元気を頂いてきました。

ご紹介した感想は一部になっておりますが、ご参加をいただいた皆様、ご感想もありがとうございました。

 

今年の大阪での講座は、私自身、今年は鹿児島での活動が忙しくなっている状況もあり、一旦おしまいとなります。

また来年以降に、少しずつではあっても、引き続きの開催もしていけたらと思っております。

 

これまで約10年ほど大阪での講座を開催してきましたが、こうして講座を続けてこられたのは、講師を努めてくださった先生方はもちろん、参加してくださった皆様のおかげです。

多くの皆様からの応援をいただいたこと、本当にありがとうございました。

またの開催についてのご報告も楽しみにしていただけますと幸いです。

今後ともよろしくお願いいたします。

 

ちなみに鹿児島にて7月に栗本先生をお招きしての開催が決定しているそうです。

ご興味ある方はこちらのリンクからご確認ください!

blog.goo.ne.jp

 

 

からだメンタルラボでの開催講座・配信講座情報

2月17日(土)9時~10時

「抱えた気持ちを軽くする」セルフで出来る簡単トラウマケアワーク体験

鹿児島市中央公民館和室にて開催です。

参加希望の方はFacebookページやからだメンタルラボのお問合せフォームからご連絡ください。

 

オンライン配信中

2022年5月22日(日)に鹿児島にて護道の廣木道心先生をお招きして開催した支援介助法セミナーの後日配信を行っております。

ご興味のある方はこちらのページをご覧ください。

www.karadamental-brog.com

 


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