大阪に栗本啓司先生をお招きしての”みんなのからだ育て講座”が無事、大盛況で終了となりました。
2023年9月17日には講座「思春期と感覚過敏」、翌18日には「親子の遊び場」の2講座を開催し、いただいた感想からも、多くの学びや刺激などを得られる有意義な時間となっていたことが伝わる会でした。
今回の記事は講座の終了報告となっております。
講座について
17日講座「思春期と感覚過敏」
今回の講座では、感覚過敏を感覚、知覚、認知のどの段階にあるのかを理解し、丁寧に当人の状況を見ていくことの重要性からお話が始まり、身体発達のことや思春期のことなど、実際の指導での経験なども踏まえながら様々なお話が展開されていきました。
そして、思春期以前と変わらない関わりの基本となる部分と、思春期以降から変わっている部分を理解すること、そして身体が第二次性徴を迎えていくなかで起こる変化が、身体だけでなく、脳や心など、様々な面を巻き込んで生じることなどが軽妙に語られていきました。
こうした理解があることは、思春期という難しく思われがちな時期の子どもたちと関わるなかで、子どもたちが見せる様々な言動を落ち着いて見守っていくための支えとなる知識でもあると感じました。
そういったお話を聞くなかで、思春期と関わることにしばしば難しく感じることが語られる背景には、関わる側が思春期にしてきた体験も影響しているのかもと、ぼんやりと連想もしていました。
それとともに印象的だったのが、親がトレーナーになってしまう危険性や遊びの意味をどう考えるかといったお話でした。
このお話は、子どもたちを信じ、子どもたちから学んでこられた栗本先生だからこそ語ることのできるお話だったように思います。
過去の先生の著書のなかで書かれていた内容にも触れられていましたが、より具体的な指導経験を通してバージョンアップされているところや視点が更に広がっているところなどもあり、先生の著書なども読んだことがある参加者さんにとっても、学びの多い時間になっていたのではないかと感じる時間で、あっという間の2時間でした。
18日講座「親子の遊び場」
今回の遊び場は初めてご参加いただく親子とリピーターの親子が半々ほどの割合でした。
繰り返し来てくれている子どもたちは、振る舞いや表情などの端々に成長が感じられ、親御さんや関わられている方々の日々の努力や経験が着実に子どもたちの中で実を結んでいることが伝わってくるように感じられました。
初めて参加いただいたご家族のお子さんは、見慣れない場所に涙する場面もありましたが、そういった状況でも親御さんに支えられて、自分なりに周囲を観察し、少しずつ興味が出てくる。
そうするなかで段々と、他の子にも影響を受けながら、その場での楽しみや遊びを発見していく、子どもたちの持つ力を改めて実感したように思いました。
最初はそれぞれがバラバラで、「ざわざわ」といった表現がピッタリするような場が、各々の興味を大切に遊んで過ごす時間のなかで、じわじわとまとまった穏やかだけど、それぞれが集中したような雰囲気に変わっていきました。
この感覚は実際に体験することでしか味わえないものと思いますが、誰がやってもこうなるというものではなく、その場の全体を見ながら随所随所で働きかける栗本先生の動きや雰囲気があってこそ出来上がる雰囲気とも感じました。
帰り際には大人も子どもも、穏やかな表情で帰っていく、1時間ちょっとの遊び場での体験を通して皆さんの心のなかに何か言葉にしきれないような、小さな芽吹きがあったことが感じられる時間でした。
参加者感想
こちらでは講座にご参加いただいた皆さまの感想を一部抜粋して掲載します。
本日初めて聴く内容が多く、また我が子にも当てはまることもあり、参考になりました。
思春期と感覚過敏との関連を考えたことが無かったので、興味深かったです。
そして、もちろんお話も聞いていて楽しいですが、実際身体を動かすのが楽しかったです。
今回初めての参加だったのですが、とても分かりやすく、私が向き合っている困りごとにも沿っている内容でいい時間になりました。
カウンセリングに従事する中で、思春期の方にお会いすることもありますが、こちらが圧倒される程のエネルギーを持て余しているなぁ、と感じることがとても多く、その向かう先をどうするかに悩むばかりでした。
今回の講座を受け、基本的な生活を整え、身体を整えていくこと、そしてその人自身を知ることがいかに重要かを知ることができました。
栗本先生の講座はなるほど!と思う事ばかりでいつも興味深く聞かせてもらっています!
1つでも2つでもいいから習った事を絶対に家に持って帰ろうと思い参加しています!
個別に聞く時も緊張してしまいうまく話せないのですが、いつも優しくアドバイスを下さるので嬉しいです。
子供を観察していると今はここを育てようとしてるのかなと感じる時もあり子供が動くよりも前にこうしてみる?とトレーナーになっていた自分から子供のやりたい事にのっかれる自分になってきたので子供も変わってきたのかなと昨日の講座を聞いて思いました。
感覚、知覚、認知の話しは目から鱗でした。子どもの遊び場という場所の大切さを再認識しました。
我が家の子どもたちも思春期なので、特に今回のテーマは、子どもの日頃の様子やその少し先の様子を思い浮かべながら聞くことができました。
どういう心構えで見守り、またどういうところは気を付けて関わってやらないといけないかなというヒントもいろいろ頂けました。
思春期=ややこしい(笑)のイメージが今まで強かったですが、期間限定の思春期子育て、また楽しもうと思います。
いただいたアドバイスを踏まえ、これからの子育てに活かしていきたいと思います。
講座では、親がトレーナーにならないようにとの指摘してもありましたので、それも踏まえて遊ぶということを忘れずに、日々を過ごしていきます。
講義を聞いている中で、支援のヒントだけでなく、自分の関わり方についても振り返る機会になりました
などなど、様々な感想をいただきました。
次回のテーマについては、懇親会の中でも少しイメージができつつありますが、もう少しまとまってから発表となる予定です。
またのお知らせを乞うご期待くださいませ。
鹿児島での講座開催について
そして、鹿児島でも10月に栗本啓司先生をお招きしての講座が開催されます。
こちらは”こだち”として開催している「心と身体の発達支援プロジェクト」第二弾の講座です!
タイトル「遊びで育てる子どもの発達」
日時 2023年10月21日
13:30〜15:30(開場13:00〜)
場所 西本願寺鹿児島別院 鹿児島市東千石町21-38
参加費 1500円/一人
中学生以下方は500円/一人
実際に身体を動かす体験をしながら、発達を促していくための遊びや簡単な動きなどを体験していく時間になります。親子での参加も可能ですので、ぜひお気軽にお申込みくださいませ!
お申込みについて方法などについてはコチラをご参照ください
からだメンタルラボでの開催講座・配信講座情報
10月7日(土)13時15分~14時45分
かごしま県民交流センター リハーサル室5にて、リラクゼーション体験のWSを開催します。
参加希望の方はFacebookページやからだメンタルラボのお問合せフォームからご連絡ください。
オンライン配信中
2022年5月22日(日)に鹿児島にて護道の廣木道心先生をお招きして開催した支援介助法セミナーの後日配信を行っております。
ご興味のある方はこちらのページをご覧ください。
2023年2月11日(土)に大阪にてからだ指導室あんじんの栗本啓司先生をお招きして開催したコンディショニング講座@大阪「子どもの育ちと集団生活~発達を支えるために大切なこと~」の後日配信を行っております。
ご興味のある方はこちらのページをご覧ください。