【心身養生を考える からだメンタルラボblog】

身体と心へのアプローチを実践しているからだメンタルラボの活動情報や、鹿児島市での活動を地域支援活動を行うこだちの活動情報、身体と心のつながりについてのお話などを掲載しています。

鹿児島支援介助法セミナー終了報告

令和4年5月22日(日)に鹿児島アリーナにて、大阪府から廣木道心先生をお招きしての支援介助法セミナーを開催いたしました。


当日は晴天にも恵まれ、鹿児島アリーナの広々としたスペースで開催することができました!

今回の記事ではその講座についての終了報告と後日視聴についてのお知らせです。

 

講座内容

講座は前半の講義パートと後半の実技パートに分かれていました。

講義内容

講義パートでは、支援介助法が生まれた経緯や支援介助法で考えるパニック対応についての解説を、廣木先生の実体験を交えてお話いただきました。

支援介助法では、従来のパニック時の対応として言われていた「対応・分析・予防」という考え方をより深く具体的に進化させており、その従来のパニック対応との大きな違いを実感することの出来る内容となっていました。

 

簡単に説明すると、

「分析」にあたっては、その子の身体発達上の課題を踏まえた分析を行います。
パニックの「予防」では、環境調整だけでなく、本人の身体に働きかけることでの予防を行うことが重要である、という考え方のもと、どうすればパニックを防げるかを検討していきます。

そして緻密な「分析」や「予防」があったとしても、100%パニックを防げる限らないと考える(どうしたってパニックが起こるときは起こる!と考える)ことも大切です。

パニックが実際に起こったときの「対応」として、具体的な対応をする必要があると考え、その対処法を提言していることが支援介助法の特徴です。

 

パニックが起きる理由として、本人の問題だけでなく、周囲の環境にも問題があるというのはよく言われています。

支援介助法ではその「環境」は物理的な要因だけでなく、関わる人の身体が整っているかどうかも重要な要素だと考えています。

「人も環境である」という考え方は、従来のパニックの考え方の中ではなかなか指摘さされていない点ではないでしょうか。

支援介助法を取り入れることで、環境の一部である「人」を整えていくことができます。

実際に支援介助法を取り入れたデイサービスでは、これまで頻発していた障害のある利用者からの職員への他害行為が見られなくなった、という話も聞いています。

 

支援介助法は、廣木先生が息子さんのために開発したものです。

息子さんのパニックが力で押さえられることで、辛い思いをさせることを防ぎたかった、という思いが背景にあります。

支援介助法は、支援者にとっては「自分の身を守るもの」ですが、本来は「障害のある当事者のためのもの」ということを忘れてはいけないな、と今回の講演を聞く中で再確認する機会となりました。

 

実技内容

後半は、実際にパニックや他害が起こったときの対応や、自分自身の身体を整える「錬成法」について、実際に参加者の皆さんと体験する時間となりました。

 

最初に、参加者の皆さんにはパニックを落ち着かせるために行う技法の一つである「抱きかかえ」の様子を見ていただきました。(次の画像のDVD表紙で描かれている技法です)

私が廣木先生に向かって殴りかかったところを、廣木先生が受け、抱きかかえに持っていき、落ち着かせるという流れです。

気がつくとあれよあれよという間に抱きかかえの姿勢になり、抜け出そうとするもびくともせず、廣木先生がふっと力を抜いた際にはこちらも自然と力が抜けているという、不思議な体験でした。周りで見ている参加者の皆さんの表情ははポカーンしており、傍目から見ると何が起きているかわからないといった様子でした。

 

★こちらの様子も本講座の後日配信で視聴が可能となっていますので、ご興味ある方は是非、一度ご覧いただけたらと思います。

 

参加者の方にも抱きかかえを体験してもらった際、体験者の方から「技をかけられても笑ってしまいます」という感想をいただきました。

支援介助法のメリットは、「自分も相手も傷つかないこと」だけでなく、「相手が心地よい感覚になること」だと思います。いやな気分が、抱きかかえによって晴れていくのも支援介助法の大きな特徴です。

 

その後は不覚筋動やイメージの使い方の伝授など、スムーズなパニック対応を可能にするためのいろいろな技術が紹介されました。

参加される方のほとんどが初めて支援介助法を体験されていましたが、イメージや意識するところを少し変えるだけで、自分の身体の使い方も、相手に伝わる力も変化するということに驚き、さらに「おもしろい!」というお声をいただくこともできました。

今回限りの驚きと発見だけでなく、支援介助法の鍛錬の方法や、いつでもできる体の使い方の工夫など、日々の積み重ねを通して「いつも自分が整っている状態」を目指してほしい、という廣木先生の思いも感じることができる実技体験となりました。

参加された皆さんにも、その場にいる人たちのの心身が整うことによって、その場の雰囲気も整っていく、ということを実感できる体験となっていると嬉しく思います。

 

廣木先生の振り返りのブログもアップされています!

ameblo.jp

ご参加いただいた方の感想

参加者のお一人の方が感想をブログにまとめてくださっています

blog.goo.ne.jp

 

発達障害のある子どもたちの受験のサポートを行うひろあ塾のひろあ先生から後日配信の視聴感想もいただきました!

ameblo.jp

 

今後の講座開催予定

今後もからだメンタルラボでは、鹿児島にて支援介助法セミナーを開催し、支援介助法が広がっていくように実践を続けていきたいと考えております。

次回の講座開催時期は未定ではありますが、この記事を読んで関心を持たれた方は是非ご参加いただけると幸いです!

また、「支援介助法についてじっくり学んでみたい!」という方は、鹿児島市内(吉野地域)にて護道・支援介助法の稽古に参加することも可能です。

<護道・支援介助法 稽古>

毎月2回(第2、4金曜日)の夜に活動しています。

(月1回程度、土曜日にも活動予定です)

大阪の道場とオンラインで繋ぎ、実技稽古をしています。

★2022年6月20日までは入会金が無料です!

ご興味のある方は、下記リンクをご覧ください。

karadamental.com

 

そして現在、発達障害のある子どもたちへの身体アプローチを学ぶためのコンディショニング講座@大阪も参加者を募集しています!

大阪での講座の詳細はこちらから↓

www.karadamental-brog.com

 

後日配信のお知らせ

今回のセミナーは、前半の支援介助法の講演と、実技(抱きかかえの様子)が視聴できる後日配信を行っております。

当日ご予定がありお越しになれなかった方、

支援介助法にご興味のある方にぜひご視聴いただきたい内容となっております。

視聴料金は1000円です。

ご興味のある方はこちらのリンクからお申込みください。

forms.gle

 

 


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