こちらの記事では、2月に大阪で”からだ指導室あんじん”の栗本啓司先生をお招きして行う講座の一つ、「社会に適応できる体を育てる~転がることを通して学ぶ自制心~」についての解説と紹介です。
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講師紹介
からだ指導室あんじん
栗本 啓司 先生
順天堂大学体育学部体育学科卒(現スポーツ健康科学部)
からだ指導室あんじんにて、子どもから大人までの発達障害の人々の「育つ力」を見つけ、そのときに必要な助言や「からだ育て」を伝えています。
また、全国の保育園・療育施設などで「からだ育て」の指導を行なっています。
HP:からだ指導室あんじん
社会に適応できる体を育てる~転がることを通して学ぶ自制心~のテーマが決まった経緯について
もともと、この「転がる」という動きが今回の講座でテーマになったのには、2つの理由がありました。
まず、第一に、もともと私自身、身体の動き方や動かし方の状態というのは、心の状態にも影響していると考えています。そうしたなかで、これまで栗本先生の講座のなかで、「だるま転がり」と言われるワークなどを通して、転がる動きを体験することがありました。
そうした動きをやってみると、特に大人になってからはやることの少ない動きのなかで、右肩のあたりは実は感覚が薄いと感じたり、左に回転していった時には起き上がりがとても難しく感じるなど、日常生活では気がついていなかった身体の感覚の差に気がつきました。
そうして感覚が薄いところなどを乗り越えるために、頑張ってなんとかしようとすると、首などに力を入れて、少し痛みも感じながら動くようなことになります。
しかし、落ち着いて探っていくと、実は腰のあたりなど、中心の方から丁寧に動かすと痛みもなく動くように変化したりして、「難しいと感じた時に無理やり力で頑張る」というやり方とは違う、「状況を冷静に見て、合理的に無理のない頑張り方をする」というようなやり方に出会えたりします。
そうした試行錯誤を体験しながら、身をもって体験していけることで、日常生活のなかで困った時や難しく感じた時などにも、無理のない対応の仕方や諦めずに試行錯誤をしていけるようなレジリエンスと言われるような力や感覚にも繋がっていくように感じ、こちらの「転がる」をテーマとしての開催となりました。
第二に、少し前に私がお手伝いをしている子ども食堂で、幸い軽いけがで済んだようだったのですが、おばあさんが転倒するというトラブルがありました。
ちょうど少し離れたところからそれを目撃したのですが、転倒された時の様子というのが、手すりに手を伸ばそうとしてもうまく手が伸びきらず、バランスが崩れて後ろにゆっくりと倒れ込んでいくものでした。
その際、重心も肩や首のあたりに上がっていることで、手や腕がうまく動かなくなっており、足元も踏ん張りが効かなくなっている様子が見て取れ、重心が下がった状態で歩行を出来るということの重要性を感じていました。
そうしたなかで、栗本先生から「転がる」というテーマについての提案をいただき、以前の体験からも、そうした動きを通して、重心が下がることも感じていたこともあったため、渡りに船なテーマと感じたわけです。
講座の中では、参加者の様子を見ながら、いろいろなワークを栗本先生が紹介しながら、様々な「転がる」体験を提供してくださる予定となっています。
動きを通して、様々な心身の変化を体験していけるような時間になることと思いますので、ご興味ある方は是非体験されてみてください!
講座の詳細は以下の通りです。
2 月 11 日(日) 講座 1 「 社会に適応できる体を育てる 〜転がることを通して学ぶ自制心〜」
時間: 14 時半〜16 時半
定員: 30 名
料金: 大人一名 3500 円、 子ども(中学生 or 高校生) 一名 2000 円
※こちらの講座は中学生以上で言葉の指示に合わせて行う活動ができるお子さんもご参加いただけます。
内容: 転がるという動きには、社会の中で自分が起こす反応が表れます。例えば、恐怖心」や嫌な出来事から回復する力」、「動きのコントロールの質」などなど。これは、 「姿勢を立て直す能力」や「動きの速度をコントロールする能力」というものが体の緊張⇄弛緩の働きと関係しているからです。
「転がる」という動きに散りばめられている、上記のような力を再学習するヒントを、 実際に「転がる」ことを通して体験し 、色々な人たちと共に生きていけるための土台となる力とのつながりを学んでいきましょう。
会場:剛斗館
JR・大阪メトロ「弁天町駅」徒歩10分
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講師:廣木道心(一般社団法人護道)