5月8日、9日に栗本啓司先生をお呼びしての
コンディショニング講座@大阪「空想する力と学童期の発達」
オンライン講座となりましたが、
おかげさまで大盛況で終了しました。
今回の記事はその終了報告となっております。
目次
8日講座「可能性を開拓していく時期を知る」
この講座では、幼児期から学童期にかけての発達、
そしてその時期に重要となる「空想力」について学びました。
この講座を印象に残ったことの一つは、
「イヤイヤ期」についてです。
イヤイヤ期と言うと、
わがままになる、言うことを聞かない、
といった大人からの視点によるネガティブな見方となります。
栗本先生は、この時期を「依存と独立」という、
子どもを主体とした観点から説明されました。
その視点で見ていくと、
わがままと取れる振る舞いも、
子どもが独立に向けて、
自分でやろうと試行錯誤していることになります。
その試行錯誤の中で、
その子自身がチャレンジし、
自分でやれたという感覚を積み上げていくことで、
最終的に自立していくというわけです。
そして、そう考えると「褒める」という、
療育で必須とされている振る舞いについても、
必ずしも必要なのかは考える余地があるのではないかと思いました。
あくまでもその子自身にとって、
チャレンジし、やれた、やりきった、やれるようになった。
そういった感覚がその子の発達につながるものであり、
支援者や周囲がそれを褒めるかどうかというのは問題ではないのかもしれない。
そんなことを考えさせられました。
そしてもう一つ、
「空想と連想の違い」も興味深かったです。
ちょうど先日紹介したjidaiさんWSで
身体感覚から連想されるものがあるということを体験したところでした。
その流れもあり、
やはり身体の状態としてネガティブな連想が生じる状態であれば、
環境を整えたとしてもネガティブな状態に留まってしまう。
そこにはやはり身体アプローチが必要なのでしょう。
また、普段私がセラピーで行っている
タッピングでの体内のトラウマの処理で変化が起きる要因の一つも、
この体の状態がネガティブな連想が生じる状態から、
ポジティブな連想が生じる状態に変わっているのかもしれません。
このあたりは胎児期の愛着障害を処理した事例から考えると、
色々と興味深かったりするのですが、
長くなるので、またおいおい触れてみたいと思います。
9日講座「自分自身の心身を整えるためのコンディショニング」
こちらの講座は1月に開催し大好評となった、
保護者や支援者が自分自身の心身を整えるための講座のオンライン版でした。
黄本などでも掲載されている風船ワークなど、
いくつかのワークを通して実際に心身が緩む体験を丁寧にする時間となりました。
風船ワークも本を見ながら自分でやったこともありますが、
実際に声でガイドされながら体験すると、
いつもより穏やかに緩む感覚を味わうことができ、
心身の状態の変化をしっかりと感じられました。
合間で解説される「口からの緊張と弛緩」のお話なども非常に興味深い内容でした。
個人的にはワークをやってから寝てる時にヨダレが出にくくなった気がします笑
今回の2つの講座はオンラインでの後日配信も行っております。
詳しくは以下のリンクの記事からご視聴ください。
後日視聴のお知らせ
こちらから後日視聴のお申込みが可能です。
詳しくはこちらのリンクから!
夏の講演会のお知らせ
7月25日(日)には、
発達障害があってもなくても、
「小中学生の子どもたちの選択肢を広げていくために出来ることを知る」をテーマとし、
講師には今回の講座と同じく、
からだ指導室あんじんの栗本啓司先生から、
学習の土台として必要な身体発達について。
そして、現役塾講師であるとともに、
インターネットで発達障害のある方々の進路の選択肢を広げるためのサポートを行っているひろあ塾のひろあ先生をお呼びして、
進路選択肢の可能性を広げるために必要な学力やそのためのサポート、
そして進路選びについて、お話をいただきます。
現在、ひろあ先生のレジュメを案を頂いておりますが、
かなり面白い内容になる気配です。
学習の現場から発達障害を見ていくと、
また新たな視点になること、
そして学校に対して受け身にならず、
主体的に利用していくためのヒントが満載になりそうです。
こちらの講演会の募集開始は5月後半ごろを予定しております。
オンライン参加も可能となる予定ですので、
募集開始をお楽しみになさってください。
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