2022年5月22日(日)に鹿児島での支援介助法セミナーの講師を務めてくださる廣木道心先生のDVDが先日BABジャパンより4月20日に発売となりました。
タイトル「廣木道心先生の支援介助法~お互いに傷つけない介助のワザ~」
定価5280円です。
パッケージには息子さんのおーちゃんが自分自身が廣木先生から抱きかかえを受けている絵が描かれており、この技法を心地よいものと感じていることが伝わってきます。
DVDの内容
前半
DVDの最初はこれまでのパニックや自傷・他害の問題点を紹介から始まります。
例えば、パニックのある子や大人の支援において、予防のための分析を行って環境などを調整することでパニックや自傷・他害が起きないようにという行動療法的な考え方がよく用いられます。
ただ、実際激しい行為が起きている時の対応としては、見守りましょう。落ち着ける環境に移動しましょう。といった指示がされることはあっても、どうしたらいいかがはっきりしないままだったことが指摘されます。
そして、この支援介助法では、見守っていられない激しい行為が起きた時に具体的にできる対応が学べるわけです。
さらに視聴していくと、さっそくパニック時の対応が紹介されるのではなく、「支援者や家族など自身の体が整っていないと相手の体は整わない」という考え方から自分自身の体を整えるための方法である錬成法をはじめとして、五感やイメージなどの武術のいろいろな技術を用いて支援者や家族など関わる人が良い体の状態を作るための内容が紹介されます。
錬成法などの方法を使い、整った体を作ることは体だけでなく心も整っていきます。まずは関わるにあたってそういった心身の状態が重要なことが指摘されているのは、このDVDの一つの大きなポイントと感じます。
そして、このパートを普段から実践することで関わる人々の心身が整った状態となれば、対象者にとっては落ち着きやすい環境となりパニック対応の機会自体が減ることも期待できるといえるでしょう。
後半
前半で紹介した基本の考え方、関わる側の体の整え方の後で、ついに具体的な対処法の紹介がされていきます。
いろいろなパターンが紹介されるものの、基本的には護道構えを取り、その形のまま動くというシンプルな形が基本となります。
整った体の状態があり、護道構えの形を作ることでパニックや他害などに対しても対応できる可能性が上がると知っていられるだけでも、関わる人にとっての安心材料になるはずです。
そこから更に髪をつかむ・かみつくなどの他害や、自分を殴る・頭を打ち付けるなどの自傷、寝転んで動かない・突然走り出した場合の対処法なども紹介され、実際に困っている状況への対応のヒントが盛りだくさん。
最後にはパニック自体を減らしていくためのポイントとして体を緩めるという話も紹介されており、その考え方を知るだけでも実際に困っている人にとっては大きなヒントになるように感じます。
総括
このDVDで紹介されている内容のすべてを見てすぐにマネするのは難しくとも、参考にしながら試行錯誤を行っていくことでパニックが起こらない状況を目指していける内容になっているものと感じます。
内容のボリュームはもちろん、書籍だけではわかりづらい、具体的な技法を映像で見て知ることができる貴重なDVDになっていますので、ぜひ障害のある方たちと接する機会がある皆さんは御覧になってみていただけたらと思います。
また、DVDの表紙にもなっている抱きかかえの技法を実際に子どもさんに実施している映像が現在Youtubeで視聴可能になっています。
非常に参考になりますので、ご興味ある方は視聴されてみてください。
支援介助法のセミナー情報
そしてDVDを視聴して支援介助法を学んでみたいと思われた方は2022年5月22日(日)に鹿児島にて支援介助法セミナーを開催予定です。
鹿児島では年に一度のペースでの実施を計画しており、今年はこれが最後の機会となる予定ですので、ご興味ある方はぜひご参加ください!
詳細、お申し込みはこちらのページから💡