カウンセリングというものは
近年ではドラマやマンガなどで
登場することもあり、
かなり認知されてきた印象があります。
ただ、実際に受けてみようとなると、
なかなか色々なカウンセラー資格がある現実に、
どれが信用できるものなのかよくわからない。
という質問もよくあります。
今回の記事では、
色々なカウンセラー資格について、
そして、私の経験から考える
カウンセラー選ぶ際のポイントを紹介します。
目次
カウンセラーってどういう人達?
カウンセラーを名乗って
カウンセリングを行っている人が
持っていることの多い資格には
以下のようなものがあります。
臨床心理士
日本臨床心理士資格認定協会が認定している
資格を有した人たちです。
受験資格取得のためには、
指定の大学院を修了する必要があり、
高度な専門的知識、
経験を有することが求められる資格となっています。
ただ、こちらは民間資格となっています。
より詳しくはコチラ。
公認心理師
2018年9月に施工され、
2019年4月から初めて日本で誕生した、
心理の国家資格です。
コチラの資格は学部を卒業し、
現場で2年の経験を積むことで
受験資格を得られたり、
今は心理援助の現場経験が5年以上あれば、
現任者講習を受けることによって、
受験資格を得ることが出来ます。
そのため、資格を有する人たちの
それまでの経歴や知識量は幅があります。
詳しくは
公認心理師とは | 一般財団法人 日本心理研修センター 公認心理師試験
その他カウンセラー資格
他にも様々な
民間のカウンセラー資格が存在します。
産業カウンセラー
臨床発達心理士
といった資格は有名で、
比較的しっかりとした
教育や経験を前提としていますが、
1,2ヶ月ほどの通信教育で得られる
カウンセラー資格などもあります。
また、それ以外にも
色々なセラピーの専門資格として、
そのセラピー団体が発行している資格もあります。
この方法によるカウンセリングを受けたい
ということが定まっている場合には、
その団体が発行している資格を持つ
カウンセラーに相談をしてみるというのも選択肢です。
以上のような様々な資格がある状態で、
それぞれの人がカウンセリングを行っています。
資格で信用度の判断は難しい
社会的な信用としてはもちろん、
国家資格である公認心理師が信用度が高いですが、
臨床心理士ももちろん、
これまでは心理資格の中心的な立場なものだったので、
信用は高いです。
ただ、現実の中身を見ると
資格を持っている=良いカウンセラー
というわけではありません。
資格があるということは、
それに応じた学びを続け、
資格を取れるまでの努力をした
という証明ではあります。
ただ、資格を取ったというのは
スタートラインであり、
そこからどう経験や知識を積み重ねているか、
というのは人それぞれ違います。
特に心理学やカウンセリングの世界は
様々な流派があったり、
対象の幅広さから、
全てを学ぶということは難しいところがあります。
なので、その人が
どんな問題意識で何を対象にして学んできたか、
何の流派を専門にしている人かによって、
やることは千差万別です。
そして、
心理の資格に限ったことではないですが、
公認心理師の中にも
現場で発達障害のある子どもたちに
ずっと関わってきたのでという形で
講習を受けて資格を取り、
心理学やカウンセリング自体の
専門的な教育はそんなに受けていない
という人もいたりします。
臨床心理士であっても、
勉強は出来るから院まで行けて資格も取れているけど、
正直、社会人としてはまともに働けないだろうな
というような人も見かけることがあります。
それでも、
資格を取ればカウンセラーとして働けるため、
結局、どの資格の人であっても、
どんなカウンセリングをするかは
個人の能力や努力による部分が非常に大きいです。
お医者さんや教員などでも、
当たり外れがあったりするのと同じですね。
選ぶ基準は経験と相性と
以上のように、
カウンセラーはそれぞれの得意分野が
様々であることから、
そのカウンセラーがどんな経験を積んできているのか
ということは一つ相談相手を選ぶのに重要となります。
ただ、そこだけではなく、
カウンセラーを選ぶのが難しくなる点として、
もう一点、
ある人に良いカウンセラー=自分に合うカウンセラー
とは限らないという問題があります。
個人的な経験としては、
経歴よりもこの点の方が重要な気もしています。
カウンセリングは
基本的には1対1の関係性の中で、
それぞれのやり方で
自分自身の問題や気がかりについて、
- 情報を整理したり共有したり、
- 自己理解を深める作業をしたり、
- 対処方法を見つけたり
- 対処力自体を高めたり、
- 過去のトラウマなどのケアをしたり、
といった色々な作業を行います。
それらの作業は
カウンセラーと
カウンセリングを受ける
クライエントの相互作用
により進んでいきます。
ですので、
お互いの相性が非常に重要となります。
もちろん、達人級の人になれば、
どんな相手にも合わせることが出来ますが。
カウンセリングを選ぶポイント
基本的には、この人がいいというのは、
実際にカウンセリングを受けてみないと
分からないところがあります。
ただ、HPなどの雰囲気や
公開されていれば写真の表情、
文章などがあれば読んで安心感がありそうか、
などは参考になる要因です。
そして、私個人の考えとしては
会ってみたけど合わないカウンセラーに
無理に付き合うことはないと考えています。
そういった相手とカウンセリングを続けても、
良い影響があることが少ないからです。
その合わない背景には、
カウンセラーになる人々には、
自分も問題を抱えているから
という人も少なからずいて、
カウンセラーが
結局、自分の満たされなさのために
カウンセリングをしている
ということもあったりします。
そういったこともあるので、
カウンセリングを受けていて
- カウンセラーに嫌な感じを受ける、不快感が強い
- 受ける前よりしんどくなっている
- 見通しがつかず不安
といった状態が、
何度か受けても続くようであれば、
他のカウンセラーを探してみるのも一つだと思います。
もちろん、初回では緊張から
いずれの状態も生じる可能性がありますが、
回数を重ねていくうちに
解消していくことが多いはずです。
それが解消しない場合は、
相性が悪い可能性もあります。
逆に
- カウンセラーに会うと安心出来る
- 受けた後になんとなく調子が良い
- 先のことを落ち着いて考えられるようになってきている
といったような状態が出てきていれば、
相性良く進んでいる可能性があるのではないかと思います。
良いカウンセラーに当たっていれば、
早いケースでは初回から良い変化が見られることもあります。
結論としては身も蓋もないですが、
たとえ資格があっても、
当たり外れもあるのだということを
踏まえた上で、
示されているカウンセラーの経験、
そして、自分の感覚として
良い感じがあるカウンセラーを選ぶことが大切です。
悩まれている方々が、
自分のためになると感じられる
カウンセラーを見つけてもらえたらと思います。
カウンセリングの
バリエーションについて知りたい方は
こちらの記事を参考になさってください。