【心身養生を考える からだメンタルラボblog】

身体と心へのアプローチを実践しているからだメンタルラボの活動情報や、鹿児島市での活動を地域支援活動を行うこだちの活動情報、身体と心のつながりについてのお話などを掲載しています。

大阪は障害があっても高校進学の選択肢が多くある?「なごみすとvol.3」

「障害者の生きる、学ぶ、働く」を考えるというテーマで、

障害のある方の自立を考える情報を発信している

“なごみすと”という雑誌があります。

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障害のあるお子さんをお持ちの親御さんは、

お子さんがどのような進路を選ぶことが出来るのか、

進路の選択肢はどのくらいあるのか、

将来への不安を持つことも多いです。


この雑誌は実際に障害があっても、

自立している人々の体験談や、

自立を支えている人々からの自立や進学のための情報など、

非常に良質な情報がまとまっています。

どういった雑誌なのか、

大阪の高校進学事情など、

ここから紹介していきます。

 

 目次

雑誌“なごみすと”とは?

子どもも保護者・支援者も、

お互いが傷つかないための武術に基づく介助法護道”の創始者であり、

自閉症で知的障害も持つ息子さんを

地域で生きる働く大人に育て上げた父でもある廣木道心先生が、

息子さんも含むご家族とともに作られている雑誌です。

詳しくはコチラのサイトを参考になさってください。

冊子「なごみすと」についてnagomisuto.wordpress.com

 
この雑誌は、

障害を持つ方に販売してもらい、

その売上の半分ほどが、

その方自身の収入となるという、

ビッグイシューと同様のシステムを採用しています。

つまり、障害のある方が自立していくための

システムの一つとしての試みでもあるわけです。

 

購入のきっかけ

今回、こちらの記事で掲載した講座の際に、

Vol.3を初めて購入しました。

 

www.karadamental-brog.com

読んでみると、情報量が非常に豊富で濃密!

なごみすとvol.3の内容

目次

  • 特集 障害者✕家族 親の願い 子の想い。それぞれの家族と暮らし。これからの自立生活とは。
  • 高瀬さん家族へのインタビュー
  • ①ガッツリ関わって、サッパリと離れる。ウミガメの母が理想。
  • ②家族はアドバイザー。今はそんな風に考えています。
  • ③自分はパーツが揃っているから、もっとがんばらくなちゃって思います。
  • 重度の知的障害があっても地域で一人暮らし。息子とは今はとってもいい関係です。早稲田大学文学学術院教授 岡部耕典さん
  • 自立生活をしている知的障害者の日常生活の支援例
  • 突撃レポート&コラム 相模原津久井やまゆり園に行ってきました。
  • 大阪発!障害があっても普通高校へ 全国に広がれ!大阪の「ともに学び、ともに育つ」教育。☆中学卒業後の進路・・点数が取れないからこそ、高校へ
  • アートで食えるか 第3回~日本美術~ ねこうさケロケロ丸
  • 障害者雇用率のナゾ 2017年度調査 民間企業における雇用率地図 税制優遇制度のご案内
  • データで見る障害者①生活のしづらさなどに関する調査から見えるもの。
  • マンガで学ぶ、護道介助法
  • これ見た?これ読んだ?
  • 読者プレゼント・大阪/支援団体情報

 

Vol.3はテーマが障害者×家族ということで、

実際に障害を持ちながらも

自立生活を送っている成人の方へのインタビュー。

当人だけでなく親御さんやインタビュー、

家族へのインタビューもあり、

障害のある子がどのように地域で生きていくのか、

支援する側としても、とても参考になる内容でした。

感想

大阪の高校受験制度

Vol.3では、

このような学校がある、受験制度がある、

このような相談先があるといった

高校受験の情報がわかりやすくまとめられています。

 

掲載されていたのは大阪の情報ですが、

そういったルートがあるということが理解できるだけでも、

他の都道府県にお住まいの方でも、

先に向けてやっていけることを考える手立てになるかと思います。

 

大阪の公立学校で特徴的な点は、

定員割れの場合、

受験の成績がどれだけ悪くとも合格となるそうです。  

つまり、どんな成績の子であっても、

学校をうまく選ぶことで

普通高校への進学も可能なのです。

 

実際の進学後は大丈夫なの?

では進学は出来ても、

その後の学習はどうなの?

という点も心配があるかと思います。

 

私はこれまでの経験の中で、

定時制高校や通信制高校での

支援にも関わってきました。

 

いずれの学校でも、

色々なサポート体制が存在しており、

学習や人間関係で悩みながらも、

頑張って通い続けた生徒たちには、

入学当初にはテストではほぼ0点だったが

卒業する頃には60点や70点取れるようになった

というような成長を見せることもありました。

 

こういった学習面での成長は

支援学校高等部では難しいところがあると思います。

将来、何を大事にしたいかによるところもありますが、

しっかり社会で働けるようになって欲しい

という気持ちがあるようであれば、

高卒資格も得られるよう普通高校を選ぶことも

選択肢の一つです。

 

 

その子達の様子を見ていて、

学校を選ぶにあたって重要なことは、

  • 本人がその学校で頑張りたいと思えるか、
  • 学校のサポートの体制に安心感があるか、

の二点だと思います。

 

是非、進路に迷われている親御さんは、

なごみすとの情報なども参考にしながら、

実際に学校に見学に行き、

どんな雰囲気の学校なのか、

どのようなサポートがあるのか、

といったことを早め早めに見てかれることがオススメです

 

支援学級を利用すると支援学校にしか進学できない?

これもよく聞かれる話ですが、

支援学級を利用すると学校から、

「調査書が出せないため普通の進学は出来ない」と

言われることがあるそうです。

本誌の中では、これが明確に否定されています。

これを知らずに「うちの子は進学が出来ない」と

諦めてしまう方は少なくなっていってほしいところです。

 

また、高校進学問題について

情報交換をしている

大阪府内各地域の会の情報なども掲載されており、

障害のあるお子さんをお持ちで、

将来のお子さんの進路に不安を抱えている親御さんは、

一度目を通されて損はない雑誌です。


購入先

記事を読んで、試しに読んでみようと思われた方は

なごみすとの通販サイトからご注文が可能です。

一冊500円とお得なお値段設定になっていますので、

ご興味ある方は是非ご覧になってみてください。

nagomisuto.shop-pro.jp