【心身養生を考える からだメンタルラボblog】

身体と心へのアプローチを実践しているからだメンタルラボの活動情報や、鹿児島市での活動を地域支援活動を行うこだちの活動情報、身体と心のつながりについてのお話などを掲載しています。

護道による自傷・他害・パニックを防ぐための心身づくり講座終了報告

5月19日(日)に

コンディショニング講座@大阪

「護道による自傷・他害・パニックを防ぐための身体づくり」

無事に終了いたしました!

 

この講座は支援者や保護者が

子どもや大人の発達障害当事者に関わる際、

相手が安心し、力を発揮して成長するのを支えられる存在になるため、

自分の心身を整えていくための講座として開催しました。

 

f:id:karadamental:20190716111831j:plain

この記事では講座の様子のご報告や

私の感想をまとめていきます。

 目次

 

護道とは?

障害のあるお子さんや成人は自傷・他害・パニックなどにより

生活の幅が狭くなっていってしまうことがあります。

 

そういった状況を防ぎ、障害のある人々が社会で自立していくために、

ご自身も自閉症と知的障害を持つ息子さんを

イラストレーターとして自立出来るように育てあげられた廣木道心先生が、

子育ての中での工夫と様々な武道のご経験を組み合わせ創始された介助法です。

詳しくお知りになりたい方は、廣木先生のご著書や護道のHPをご覧ください

go-do.net

“発達障がいのある子どもへの支援介助法―子どもに痛みを与えないパニック対処スキル”

“自傷・他害・パニックは防げますか? 二人称のアプローチで解決しよう!”

講座の様子

講座では
錬成法による身体の軸の作り方、

f:id:karadamental:20190716111955j:plain


伸筋を使うことで全身の力を発揮する方法、

f:id:karadamental:20190716111940j:plain


身体の軸を使い他者の軸を整える。

f:id:karadamental:20190716111926j:plain


不覚筋動を発揮することで相手の力を減らす。

f:id:karadamental:20190716112024j:plain

 

といった技術や意識の置き方を段階的に体験し、


自分のイメージがいかに相手に影響を及ぼすのか、

いかに自分の心身のあり方が周囲に影響を与えるのかについて、

解説していただきました。

 

そして、最後には参加者の具体的な事例に対して、

どのように自傷・他害・パニックを防ぐのかアドバイスを頂き、

3時間の長丁場でしたが、笑顔も多く、楽しい雰囲気で終了となりました。

 

講座では、花風社さんの協力による書籍の販売、

廣木先生がご家族と出版されている“なごみすと”の販売も行いました。

f:id:karadamental:20190716111907j:plain

f:id:karadamental:20190716111850j:plain


今回、私も初めて“なごみすと”を購入させていただきましたが、

障害のある人々が自立して生きていくための情報が充実した非常に良質な雑誌です。

こちらの記事で詳しいことは紹介しておりますので、

 

www.karadamental-brog.com

ご興味ある方はご覧ください。


参加者の皆さんのご感想からは、

イメージや簡単な動きで自身の体が変わることへの驚き、

子どもや家族への関わり方を変えられそうなど、

実際に体験を通して、整うといのはどういうことかを

それぞれが理解できる会となったようでした。

 

個人的感想

講座の中で特に印象深かったのが、

「やらせようとすることが力みを生み、

よりお互いが居心地が悪くなってしまう」

 

「心と体が重なり合うことで技が生まれる。

これが心技体の一致であり、

現代は心と体を分けて学ぶようになってしまっている」

 

といった2つのお話でした。

 

心と身体を分けて学び、考えるようになってしまうことで、

学問的に学んだ状態像に相手を当てはめて対応を考えるようになります。

そして、それは「やらせなければ」という思考に繋がり、

力んだまま関わることでお互いの関係性は泥沼化していく。

これはこじれた親子や家族、

カウンセラーとの関係にしばしば見られる事態です。

 

このような事態を打開するために、

しばしば相手を変えようとしてしまうことがあります。

しかし、本来他者を変えることは容易に出来ることではありません

 

ここでやるべきことは

自分自身の心身を整えることで

周囲に与える影響や関係性を変えていくことなのではないでしょうか。


廣木先生が現在、協力されているという脳波研究から、

自身の脳波の状態は他者にも伝播する

という事実が明らかになってきているそうです。

 

この事実は自身の心身のあり方が変わることで

他者とより良い関係性を作っていくことが出来る

証拠になっていくと思われます。

 

  • 家の雰囲気が悪い
  • 職場の雰囲気が悪い
  • 周りが苛立っていることが多い

そういった状態の時に意識して自分を整えてみる。

これは自分を守る意味もありますし、

逆に周囲を守ることに繋がっていく可能性もあるはずです。


参加された皆さんの心身の軸が整い、

ご家庭で、職場で関わる人々との関係が

より良くなっていくのではないかと楽しみです。


また年内に護道による身体づくり講座は開催出来たらと考えております。

ご興味を持たれた方はまずは日々の中で、

軽くかかとを持ち上げて、

かかとをとんとんと地面につけることから実践してみてください。

これだけでも少し身体の軸が整っていきます。

荷物を持つ前などに行うと、荷物が軽く感じられます。


自分の軸を整えることについて、

もっと詳しいことを知りたい方は

廣木先生の著書をご参考になさってみてください。

 
そして、実際に体験してみたいと思われた方は

護道の道場やコンディショニング講座@大阪の講座にもお越しください。

自分もラクにお子様や家族、

周りの人たちとラクに関わるためのヒントが見つかるかもしれません。